熱割れについて

熱割れに関する知識や原因を詳しく解説!!

【熱割れとは】
窓ガラスが日射を受けると、ガラス中央部分は温度が急激に上昇し、一方サッシにはめ込まれた周辺部分は日射の影響を受けず温度上昇が緩やかであるため、ガラス中央部分と周辺部分の温度差が生じます。その結果、ガラス中央部分が膨張しようとするのに対して周辺部分は低温の為膨張しないため、中央部分の熱膨張を拘束し周辺部分に引張応力(熱応力)が発生します。よって、周辺部分の熱応力がそのガラス固有の強度を越えると板ガラスは破壊します。これが熱割れです。簡単に説明すると、サッシ(周辺部分)とガラス(中央部分)の温度差です。

※引張応力(熱応力)とは・・・ガラスにかかる負荷のこと。
北向きなどの直日光の当たらない窓ガラスは熱割れの心配はありません。
熱吸収率の低い飛散防止フィルムや防犯フィルムなどを網入りガラスや複層ガラス(ペアガラス)に施工した場合もフィルムが原因で熱割れのリスクはほとんどありません。


【熱割れを起こしやすい要因】
1.面積が大きいガラスや厚いガラス(16mm~)は熱割れを起こしやすい。
2.マットフィルムや柄物フィルムを貼ったガラスは熱を放出しずらい為、熱割れを起こしやすい。
3.スモークタイプのフィルムや色の濃いフィルムを貼ったガラスは熱割れを起こしやすい。
4.ガラスの表面にキズや色つき、部分的に日影ができるガラスは熱割れを起こしやすい。
5.南向きで直日光が良く当たる窓ガラスは熱割れを起こしやすい。
6.20年以上経過している窓ガラスは熱割れを起こしやすい。
(経年劣化によるガラスの強度が低下している為)
7.網入り(線入り)ガラスや複層ガラス等の特殊なガラスは熱割れを起こしやすい。
8.ガラスのエッジ部分の仕上げが雑だと熱割れを起こしやすい。
9.室内外の温度差が激しい冬の朝方
10.フィルムにシール等を貼っているガラス
11.熱線反射ガラスや熱線吸収ガラス
12.サッシやゴムパッキンの劣化したガラス
13.窓にカーテンやブラインド等の遮蔽物や鏡などの反射物がある場所
14.はめ殺し窓(FIX窓)は躯体に直付けされている為、熱がガラスに伝わりやすいので可動窓より熱割れを起こしやすい。
15.影が複雑になるほど熱割れしやすい。

熱割れ計算
熱割れのリスク判定は、窓ガラスを使用している条件、施工するフィルムのスペック等の情報に基づいて数値を算出します。
正確な判定には専門的な知識と判断が必要です。(支援ソフトを利用すると便利です。)


【熱割れに関する確認事項】
1.ガラスの方位の確認
7種類(東、西、南、南東、南西、北西、北東)
※方位によって、熱割れシュミレーションに使用する係数が異なります。

2.ガラスの角度の確認
5種類(90°、60°、45°、30°、0°)
※角度によってガラスの日射量が異なりますので確認する。
※ガラスが受ける日射量は、季節(夏季、冬季)によって変わってきます。

3.ガラスの形状、種類の確認
網入りガラス(6.8mmか10mm)、熱線反射ガラス、熱線吸収ガラス、複層ガラス(Low-E含む)、合わせガラスなど
影の種類
シングルシャドウ(方立または無目)
クロスシャドウ(方立及び無目あり)
パラレルシャドウ(方立、無目、周辺建物の複合的な影)
シャープシャドウ(樹木や看板などで濃い影が生じる)
※屋外の建造物(看板、電信柱、電線など)、樹木の影等にも注意します。
※窓の張り出し部分等で影が生じる場合が多いので影なしは稀です。

4.カーテンやブラインドの種類や窓ガラスとの距離の確認

カーテンやブラインドの種類 設置なし 薄手のカーテン 厚手のカーテン又はブラインド
窓ガラスからの距離 100mm未満/以上 100mm未満/100mm以上

※ガラスからカーテン又はブラインドまでの距離を確認します。
※上記の表で右側に行くほど熱割れに影響する可能性が高くなります。

5.ガラスの取り付け形状の確認
1.構造ガスケット
2.発泡剤+弾性シーラント(標準施工)
3.ゴム+弾性シーラント(天窓など)
4.塩ビビート又はパテ施工
※エッジ温度は、ガラスの施工状態やサッシの熱容量によって異なるため構造の確認が必要。
※発泡剤+弾性シーラントが標準的な施工方法です。

6.サッシの取り付け形状の確認

サッシ・カーテンウォールの取り付け形状
金属カーテンウォール又は可動サッシ⇒PC部材に打ち込み又は植え付けサッシ

※動くか動かないかで判断する。(ドアは動くが窓は動かない⇒可動にする)
※上記の表で右に行くほど熱割れに影響する可能性が高くなります。